皆様の会社でも「協調性がない」、「協力的でない」、「意欲がない」などの従業員は少なからずいると思います。誰もいないというのであれば頭が下がります。
本当に求人・教育・法令順守等に関して努力されている会社様だと思います。
しかし、ほとんどの会社では問題!?社員は存在していると思います。本日はそのようなお問い合わせをいただいた内容は、まさにそのような従業員を辞めさせたい、といったご相談内容です。
概要
従業員数50名未満
社長、役員、部長、課長が上司として同意見である
周りの従業員も迷惑している
入社して5年目になり、事務職である
協調性がない以外には特に懲戒処分になる事情はない
相談内容
職場の人間関係で協調性がないからという理由で即解雇は可能でしょうか?
はじめ聞いたときは「えっ??」となりました。その後詳しく話を聞きましたが、長い間の不満が募って、とうとう「即時解雇したい!!」となったようです。
回答
日本の法律では、即時解雇をするのであれば、客観的に合理的な理由がある場合で社会通念上相当であると認められる必要があります。
例えば...
横領をしていた
会社の貸与品を売りさばいていた
人を殺していた
社内で暴力を振るった
など。
刑事事件などの犯罪行為をしていた場合には、認められるケースが多いと思います。また、事業の継続が不可能である場合も認められるケースがあります。
今回の「協調性がない」というのは認められないかと思います。
しかし、この協調性がないことでトラブルに発展したのであれば、先ずは改善命令を発してください。
それでも改善しないのであれば、始末書を取りましょう!!
更にそれでも改善しないのであれば減給の制裁若しくは出勤停止命令などを発して、徐々に制裁を重くしていきます。
それでも改善しないのであれば、退職勧奨をして、もし退職に合意されないのであれば、懲戒解雇という順番で進める必要があり、また、その際には第3者を交えて、証拠をしっかりと揃えておきましょう。
御社の就業規則に懲戒処分の項目と服務規定はありますので、問題なく懲戒処分はできると思います。
従業員は労働基準法で守られており、一般的に「それはひどい!!」と思うような事実があったとしても、即時解雇は基本的には認められていないのです。なるべく辞めさせずに教育していく方向で最高裁の判決も出ているのです。ですから、順番に改善命令、始末書、減給、出勤停止、諭旨解雇、懲戒解雇の順番で改善を促します。
この順番でなるべく辞めさせないよう努力していると認められれば、裁判でも会社側が勝訴していますので、上記手順を守ってください。
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