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執筆者の写真代表 風口 豊伸

新入社員の定着率を高める「最初の3ヶ月」の育成術

更新日:11月14日

 採用に成功しても、こんな課題を抱えていませんか?

  • 「入社後3ヶ月以内に退職してしまう」

  • 「教育担当者が忙しくて十分な指導ができない」

  • 「新入社員が職場に馴染めていない様子」


 

目次

 
  1. なぜ最初の3ヶ月が重要なのか

厚生労働省の調査によると、入社3ヶ月以内の退職率は全退職者の32.8%を占めています。   [出典:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(令和4年度)]


さらに、入社1年以内の離職理由の上位には以下が挙げられています:

  • 「仕事内容への不安」:42.3%

  • 「人間関係の躓き」:38.7%

  • 「教育体制への不満」:35.2%

    [出典:厚生労働省 若年者雇用実態調査(令和4年)]


  1. 定着率を高める5つの具体策

 2-1. 段階的な業務付与

 新入社員の83.4%が「業務量や難易度の急な増加」にストレスを感じているというデータがあります。

[出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構 若年者の職場定着に関する調査(令和4年)]


具体的な施策:

  • 1週目:基本ルール、社内システムの習得

  • 2-3週目:簡単な定型業務の実践

  • 1ヶ月目:基幹業務の補助的作業

  • 2-3ヶ月目:段階的な責任範囲の拡大


 2-2. メンター制度の導入

 メンター制度を導入している企業の新入社員定着率は、未導入企業と比べて平均15.7%高いというデータがあります。

[出典:一般社団法人日本能率協会 新入社員育成実態調査(2023年)]


実施のポイント:

  • メンターは直属上司以外から選定

  • 週1回以上の定期面談設定

  • 業務以外の相談も受付

  • メンター自身への研修実施


 2-3. マイルストーン管理

期待値と現実のギャップを防ぐため、明確な成長指標を設定します。


3ヶ月のマイルストーン例:

  • 1ヶ月目:基本業務の理解完了

  • 2ヶ月目:単独作業の開始

  • 3ヶ月目:小規模プロジェクトの担当


 2-4. コミュニケーション機会の創出

 新入社員の72.5%が「職場での人間関係構築」に不安を感じています。

[出典:株式会社マイナビ 2023年度新入社員意識調査]


実施例:

  • 週1回のランチミーティング

  • 部署横断的なプロジェクト参加

  • オンライン茶話会の開催

  • 定期的な成長報告会


 2-5. フィードバックの仕組化

具体的な指標:

  • 週次の業務振り返り

  • 月次の目標達成度確認

  • 四半期ごとの成長度評価


  1. よくある失敗パターンと対策

 3-1. 放任型育成

  • 問題点:「自主性を重視」の名目で指導不足

  • 対策:日報制度と定期面談の組み合わせ


 3-2. 過度な期待

  • 問題点:早期の即戦力化要求

  • 対策:3ヶ月間の育成計画の明確化


 3-3. コミュニケーション不足

  • 問題点:困りごとの早期発見遅れ

  • 対策:複数の相談窓口設置


まとめ:すぐに始められる改善策

明日から実施できるチェックポイント:


□ 育成担当者は決まっているか

□ 3ヶ月の育成スケジュールは作成されているか

□ 定期面談の仕組みはあるか

□ 業務の難易度は段階的に設定されているか

□ フィードバックの機会は確保されているか


 

次回は「教育担当者向けの効果的な指導法」についてお伝えする予定です。

ベテラン社員の指導スキル向上のポイントをご紹介していきます。


新入社員の育成でお悩みの点がございましたら、

以下のコメント欄やお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。


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